本好きに送る「電子書籍のつくり方」講座

誰でも 簡単 手作り 電子書籍

電子書籍づくりに必要な“PCスキル”

前回のエントリーでは電子書籍をつくるに当たりパソコンは得意でなくても大丈夫と書きました。とはいえパソコン操作スキルは高い方が望ましいというのもまた事実です。

今回、電子書籍の作成に最低限必要と思われるスキルを、下記の具体的なスキルについてに書きました。それを読んで、もし「自分はスキルが足りないな…」と思われた方は、いい機会ですのでこれらのパソコン操作も一緒に習得してしまいましょう。

習得のアプローチとしては

  • 電子書籍をつくりながらパソコン操作を身につける(同時平行作業型)
  • パソコン操作を身につけてから電子書籍づくりをする(別作業型)

の二通りがありますので、お好きな方をお選びください。

なお、これからお伝えするパソコン操作のスキルは、様々なPC作業で役に立つので、ちょっと手間ですが身につけて損はありません。

具体的なスキルについて

電子書籍をつくるのに必要なパソコン操作のスキルは、下記のふたつです。

  • タイピング(文字入力)技術
  • ショートカットキーによる操作

これだけです。

これらの操作に自信のある方はここから先は読み飛ばしていただいてOKです。

キーボードのタイピング*1

目指すレベルは、

  • 自分自身がストレスを感じないスピードで、五十音が入力できる。
  • ブラインドタッチ(手元を見ない入力)を完璧にマスターする必要はない。

といったところです。

要は「1文字ずつキーを探す」→「人差し指で入力」だと作業が進まないので、そのレベルからの脱出が目標です。

なおこれからタイピングを覚える方は、自己流でなくホームポジションという考え方を覚えると良いと思います。

ホームポジション

  • 「F」に左手人差し指、「J」に右手人差し指を乗せます。(FとJのキーにはホーム認識用のポッチがついています)

    FとJのキートップにはポッチがある

 

  • 中指、薬指、小指を横に順に置いていきます。

    ポッチに人差し指をのせるのがホームポジション

これを「ホームポジション」といい、この基本位置から「どう指を動かすか」を体で覚えると、無意識でキーを叩けるようになります。

なお各指の“守備範囲”は下記の通りとなります。

タイピングでの各指の守備範囲

各指の「左上」と「右下」が守備範囲になるイメージです。

 

練習の手順1:母音のキーの位置を覚える。

まずは基本の母音「a」「i」「u」「e」「o」(あいうえお)です。まずこのキーを指定された指で叩けるようにします。

あいうえおの位置

 

練習の手順2:子音は母音と組み合わせて覚える。

次に子音の「k」「s」「t」「n」「h」「m」「y」「r」「w」です。子音は単独でその位置を覚えてもあまり意味がありません。母音と組み合わせてその位置を覚えます。

ベタな練習方法としては「あいうえお」を覚えて、次に「かきくけこ」。それを覚えたら「さしすせそ」…と順に練習します。前述の通り、指はあくまで「ホームポジションから移動して叩く」よう注意します。

下の動画では、タイピングの指の動きを実際に見ることができます。初心者向けにゆっくりタイピングしているので参考になると思います。


タッチタイピング練習 ローマ字入力方法 運指ガイド - YouTube

とはいえ説明を読んだだけではタイピングが出来るようにはなりません。身につけるには繰り返しの練習が必要になります。

「単文を繰り返し入力することによりマスターできる」といったメソッドのテキストなどが売られているので、ご自分に合うものを書店でじっくり選んでいただくのが良いと思います。お金を払ってテキストを買った方が身に付きます(体験談)。2週間くらい集中して取り組めばそれなりのスピードで入力できるようになります。

ある程度身に付いたら、ネット上にあるタイピングゲームなどで腕試しすると楽しいです。

http://www.e-typing.ne.jp/

ちなみに世の中には信じられないスピードでタイピングする人がいて、そんな人たちがゲームの上位ランカーです。上手くなる前にやると自信をなくしかねないのでご注意下さい。

ある程度タイピングが上達すると、テレパシー使いになったような気分を味わうことができます。また端から「パソコンを使いこなしているひと」風に見てもらえるようになるのも、お得な効用です。

ショートカットキーによる操作

繰り返し行う動作については、通常の「マウスとメニューを使った操作」の替わりに、キーボードショートカットを使うと作業がはかどります。

例えばあるソフトの「コピー」の手順。

マウスを使った操作だと、メニューバーの「編集」をクリック→編集メニューリスト内の「コピー」をクリック」となります。

「コピー」作業をメニューバーから呼び出す方法

上記の通り、マウスだと2ステップの動作が必要になりますが、キーボードショットカットなら、実行する(組み合わせのキーを叩く)の1ステップだけで済みます。

よく使われるショートカット

  • CTRL + C : コピー
  • CTRL + X : 切り取り
  • CTRL + V : 貼り付け
  • CTRL + Z : 元に戻す
  • CTRL + S : 保存する
  • CTRL + A : 全てを選択
  • CTRL + W : ウィンドウを閉じる

など。どんなソフトウェアでも上記のショートカットはほぼ共通です。

どれもマウスでできる操作なので、あまり必要を感じないかもしれませんが、身に付くと格段に作業スピードが上がります。

例えば「CTRL + Z : 元に戻す」
操作ミスなどによる誤った結果を、素早くひとつまえの状態に戻せます。間違っても素早く戻せるので必要以上に慎重に作業する必要がなくなり、結果的に作業が早く進むようになります。

また「あるファイルの中身をすべてコピーして別のファイルに貼付ける」という作業であれば、ショートカット(「CTRL + A : 全てを選択」と「CTRL + C : コピー」と「CTRL + V : 貼り付け」)を使えば一瞬で終わります。メニューバーからだと、「メニューバーをクリック」→「リストをクリック」という2動作を×3回やらなければいけません。

ちなみにショートカットに割り当てられ英字にはそれなりの意味があります。キーを覚えるための材料として下記リンク先を参照ください。

http://pcsita.blog100.fc2.com/blog-entry-15.html

今日のまとめ

電子書籍づくりに必要なPC操作スキル

  • キーボードのタイピング
  • ショートカットキーによる操作

次回は
電子書籍がつくられている「技術」についてお話します。

*1:恐らく多くの方は「ローマ字入力」を使っていると思いますのでその前提でお話します。