電子書籍を作り上げている“技術”
これからつくろうとしている電子書籍は、一種の“データファイル”です。(まあ当たり前ですが)
データファイルには一般的に、
- ワードなら .docx
- エクセルなら .xlsx
- デジカメなどの写真データなら .jpg
という具合にファイル名の末尾にその種類を識別するための文字(拡張子*1)がつけられています。
例えば“ワープロ”でつくったファイルでも使ったソフトによって拡張子が異なりますよね?それと同様に電子書籍にもいくつかのファイル形式(規格)があります。*2
その中で、今回作り方をご紹介する電子書籍の規格名はEPUB(呼称:イーパブ)といい、現在電子書籍データの世界標準規格といわれています。
ホームページ*3を作成する技術が使われている
今日はこの「規格」について技術的な説明をします(眠くなるのでさらっといきます)。基本的に押さえておきたいのは一点。電子書籍データ“EPUB”は「ホームページをつくる技術」でつくられています。
これだけとさすがにざっくり過ぎなので、ちょっと補足します。
まずEPUBを電子書籍リーダー(閲覧用のソフト)で開いてみます。
こんな感じに見えます。
次にパソコンを使い、同じEPUBファイルの中にある構成要素をウェブブラウザ*4で表示してみます。
どうでしょう?見た目は電子書籍リーダーとほぼおなじですよね。
これでEPUBはホームページのデータと同じ技術で作られているのが、何となくご理解いただけると思います。
ご存知の方も多いと思いますが、ホームページを作成するにはHTMLと呼ばれる技術(データ記述言語)が用いられており、実は電子書籍もこれと同じ技術が用いられているのです。
今日のまとめ
次回は
電子書籍をつくる前に必要な「ツール選び」についてお話します。
*1:最近のパソコンは、初期設定で「拡張子を表示しない」になっていますのでこの機会に表示する設定に変更しましょう。http://support.microsoft.com/kb/978449/ja
*2:日本国内規格として「ドットブック形式」「XMDF形式」などがあります。
*3:今回は初心者の方でもイメージしやすいよう「ホームページ」という言葉を使いましたが、この言葉は厳密に言うと誤用で、正しくは「ウェブページ」と呼びます。
http://e-words.jp/w/E3839BE383BCE383A0E3839AE383BCE382B8.html
このブログでは次回以降、いわゆる「ホームページ」のことを「ウェブページ」と呼ぶことにします。
*4:ホームページを閲覧するためのソフト。マイクロソフトのインターネットエクスプローラー(IE)や、グーグルのChrome(クローム)などが有名。