本好きに送る「電子書籍のつくり方」講座

誰でも 簡単 手作り 電子書籍

電子書籍づくり実践(圧縮とエラー確認)

前回までで、EPUBテンプレートに手を入れる作業はひと通り完了しました。
見た目の調整はまだ必要な感じですが、電子書籍として最低限の体裁を持つデータにはなりました。

ここでひとつ思い出していただきたいのですが、いま電子書籍データとして作業を進めている「book-template_-_コピー」というフォルダは、もともと同名の.epubファイル(EPUBテンプレート)だったはずです。
そしてそれの拡張子を「.epub」から「.zip」に書き替えた後、解凍したものであったことを思い出してください。

今回はその逆、すなわち
必要なファイルが入ったフォルダを、圧縮してEPUBファイルにする
作業を行います。

専用の圧縮ツールを使う

フォルダの圧縮には専用の圧縮ツールを使います。*1

Windows用『EPUB圧縮
http://systemphoto.sblo.jp/article/58812243.html

上記のウェブページを少し下へスクロールすると、

【ダウンロード】 EPUB圧縮をダウンロードする。

という文字が出てくるのでそこをクリックしてください。すると「EPUB.zip」というファイルがダウンロードされます。

その圧縮ファイルを解凍し、できたフォルダを開くと下のような中身が見れます。

EPUB圧縮のフォルダ中身

そこにある「EPUB圧縮.exe」をダブルクリックして開くと、下のようなウィンドウが出ますので、そのウィンドウ上にEPUBファイルに圧縮したいフォルダをドラッグ&ドロップします。

EPUB圧縮へドラッグ&ドロップ

そうするとフォルダ名と同名の.epubファイルが生成されます。

Mac用『ePub Zip Unzip』
https://code.google.com/p/epub-applescripts/downloads/detail?name=ePub%20Zip%20Unzip%202.0.1.app.zip

上記ウェブページ内、「ePub Zip Unzip 2.0.1.app.zip」のリンクをクリックするとダウンロードが始まります。ダウンロード後、zipファイルを解凍すると下のようなアイコンができます。

ePub Zip Unzipのアイコン

このアイコンに、EPUBファイルに圧縮したいフォルダをドラッグ&ドロップします。

ePub Zip Unzipへドラッグ&ドロップ

そうするとフォルダ名と同名の.epubファイルが生成されます。

出来上がったEPUBのファイルの不具合確認

.epubのファイルができましたので、早々にそれを開いて見てみたいところですが、その前にひとつだけ確認することがあります。

その作業は「バリデート」といい、「完成したEPUBファイルが正しいルールに則ってつくられているかどうかを検証する」ことを指します。
この作業には専用の確認用ソフトを使います。

pagina EPUB Checker
http://www.pagina-online.de/produkte/epub-checker/

上のリンク先のウェブページを下の方にスクロールさせると

WINDOWS
- DOWNLOAD
MAC OS X
- DOWNLOAD

と、それぞれのOSごとのダウンロードリンク(.zipのファイル名が書いてあるところ)が見えてきますので、そこをクリックするとzipファイルがダウンロードされます。ダウンロードされたzipファイルを解凍して中にあるファイルをダブルクリックすると下のようなウィンドウが開きます。

pagina EPUB Checkerの初期ウィンドウ

このウィンドウに、つくった.epubファイルをドラッグ&ドロップします。
pagina EPUB Checkerへドラッグ&ドロップ

上のように「No errors or warnings detected」の表示が出れば「問題なし」となります。もしエラーが出た場合はその内容を確認のうえエラーがなくなるまで修正します。*2

大量のエラーが出ることもありますが、その場合、エラー箇所の多くが「同じ法則で記述を間違っている」ということが多いので、見ためほど修正は大変ではないです。エラーメッセージを根気よく読み解いていきましょう。

今日のまとめ

.epubへの圧縮
→その方法と必要なツールの紹介

.epubのエラー確認
→その方法と必要なツールの紹介

をお伝えしました。

次回は
つくったEPUBを表示するについてお話します。

*1:「通常のzip圧縮ツールで圧縮拡張子変更」では正しいデータになりません。

*2:エラーの内容表示は英語ですが、以前ブラウザで確認したhtmlのエラーと同じように、問題のある場所を教えてくれるので、それを手がかりにエラーを潰していけます。